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大好きな演歌歌手:山内惠介さんのこと、中国俳優:馮紹峰さんのことや日々の暮らしを思うまま書いてます


by オバちゃん
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蘭陵王SS ”輪廻転生”

こんにちは


蘭陵王SS今回は皇帝宇文邕のお話です

”輪廻転生”

周が斉へ攻め入り、周国皇帝の宇文邕が、斉の皇帝の本拠地である鄴の宮廷を制覇したその日、宮廷の門前で宇文邕を待ち構えていた者は斉皇帝の高偉でもなく、蘭陵王でもなかった。

その人物は蘭陵王の弟の安徳王であった。蘭陵王に伝言を託されそれを言い伝えて、さらに雪舞の死を告げ去っていった。
そのとき初めて宇文邕は雪舞が高家の愚かな内乱を終わらせようとして尊い命を落としたことを知った。

それから半年あまり過ぎ・・・
宇文神挙は今日も重鎮の一人から『陛下にぜひお目どうりを願いたい』と詰め寄られ急かされていた。
『陛下はただいま大切な客人の相手をされておられます。それゆえ今宵は他の方はどなたも陛下に謁見できません』と強く言うしかなかった。

その頃周の皇帝はお付きの者を誰一人付けず一人である部屋で佇んでいた。
その部屋とは・・・
蘭陵王妃であった楊雪舞が斉の国から逃げ延びて、蘭陵王の残したお腹の子を守るために周の宮廷の中で暮らしていたあの部屋だった。

部屋の中は皇帝自らの命(めい)で雪舞が暮らした当時そのままに残してあった。
雪舞が毎日使った鏡も櫛も、雪舞が袖を通して、いまだに彼女の残り香薫る衣も、耳飾りに珊瑚を散りばめた金の簪、翡翠の首飾り、そして周の国の為いや雪舞が民を思って考えついた案を記した文がこの部屋には残されていた。
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そのいづれを見ても脳裏には雪舞と過ごした短くも充実した日々が昨日の事のようによみがえり、宇文邕は涙が溢れて止まらなかった。
朕の誕生の日にと貞と二人で花火を揚げて朕を喜ばせてくれたな。朕は今でもあの日を夢に見る、あの日背に負ったやけどの後までもが今も疼いて朕をいっそう辛くさせる

もっとそなたに強引に迫り、あの夜力ずくでも我が物にしていたならば、さすればそなたにあのような最後を迎えさせずにすんだはずなのに、今も悔やまれてならん

我がいとしの雪舞、いくら他の者から卑怯者、盗人呼ばわりされようと事実の上でも妃として我が胸に抱けばよかった。
だが無理やりそなたの身体を手に入れたとしても、そなたの心に住むおのこは死んだ蘭陵王ただ一人とそのことをこだわったばかりに・・・ああ~朕が馬鹿であった、雪舞~~~。

祖挺の飲ませた毒のおかげで後2年もすれば朕はそなたと会える、待っておれ雪舞
たとえ天世で会えずとも、輪廻転生で何度でも生まれ変わり、違う世で絶対にそなたを見つけてみせる。今度こそそなたの身も心もすべてを朕のものにしてみせる。

そしてその二年半後、宇文邕は薬で抑えていた毒がとうとう全身に行き渡り崩御した。

そして21世紀となり、輪廻転生をくりかえした末に・・・
宇文邕が結ばれた相手は恋焦がれた雪舞ではなく、なんということでしょう・・・・
その相手は鄭児だったのです。
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『ごめんね、阿怪やはりわたしが愛せるのは蘭陵王だけなの』by雪舞
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by syouhou36 | 2015-10-11 14:37 | 蘭陵王SS | Comments(0)